私の処方本 vol.2

今回もご覧いただきありがとうございます。kukiです。

私のおすすめ本紹介記事の第2弾です。

実は今回紹介する本、私のInstagramフォロワーの方がおすすめしてくださった1冊です。読んだことがない作家さんの本でしたが、ストーリーの情景が描きやすいし、心の平穏が保たれる…そんな作品でした。素敵な本を教えてくださって、本当にありがとうございました^^

低糖質パン・スイーツ【フスボン】

本日の処方本

タイトル:コーヒーが冷めないうちに

著者:川口俊和

「もしも、過去に戻れるとしたら…?」

――その答えが、あなたの“いま”を大切にする力になります。

おすすめポイント

①「過去に戻っても現実は変えられない。でも——心は救われることがある」

この言葉は、物語全体のテーマでもあり、私の心に深く残りました。

摂食障害になってから「摂食障害になる前の普通に食べられて生活できていた自分に戻りたい」と過去に思いを馳せ、現在・未来を見られない状況がよくあります。

でもこの物語に登場する人たちのように、今を変えたいという気持ちがあることが、その状況を変えるための行動や心の変容につながる動機になると知りました。

②「伝えたいことがあるなら、今この瞬間に伝えるべきなんだ」

この言葉を読んで、「今を大事にすること」ってすごく大切なんだと気づかされました。

心がしんどいときほど、他人に関心を向けることが難しくなります。

こんな私を心配してくれる、繋がってくれている人を大事にしたいと思っています。でも心がしんどい最中はその状況に気づけず、その思いを伝えることができていなかった。だから周囲の付き合いのある人はどんどん離れていきました。

伝えられなかった言葉を後悔し、抱え続けることのつらさは痛感していました。

そんな経験をしたからこそ、この本を読んで「今」を生きようと思わされました。

③「誰にも言えなかったことがある。それは誰もが抱える痛みだ」

登場人物たちが抱えている“秘密”や“後悔”は、私自身の姿とも重なりました。

表には出さないけど、心の奥にしまいこんでいることって、誰にでもあるんですよね。

読んでいるうちに「私だけじゃないんだ」という視点を持つことができ、救われた気持ちになりました。

おすすめしたい人

過去や現在の自分を許せないと感じている人

過去に後悔を抱えている人

静かな物語の中で、心を整理したい人

特に、心が疲れているときや、自分や人との付き合い方・関係に悩んでいるときに読むと、心が整理され「静かに癒える」ような感覚を持てます。

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本のタイトル・著者プロフィール・詳細

本のタイトル

コーヒーが冷めないうちに

著者プロフィール

川口俊和(かわぐち・としかず)

演出家・脚本家。もともとは舞台脚本として書き下ろした物語が口コミで広がり、書籍化。日常の中にあるささやかな感情を丁寧に描く作風が、多くの読者の共感を集めている。

詳細

• 出版社: サンマーク出版

• ページ数: 320ページ

• 発売日: 2015年12月

• ジャンル: 小説/ヒューマンドラマ

「過去に戻れたら、誰に会いたいですか?」

そう問いかけるこの本は、“過去をやり直す物語”ではなく、“過去を受け入れるための物語”です。

心が疲れてしまったとき、何も言わずにそっと差し出したくなる、そんな1冊。

読後、あなたの「いま」を大切にしたくなるかもしれません。



About Me

Kuki(空気)

摂食障害持ちの
元精神科ナース、保健室の先生
30歳
東京出身
4年制大学看護学部卒業

病院の精神科ナースとして5年勤務後,
学校の保健室の先生として1年働く。
その間に摂食障害を発症し、1ヶ月入院。仕事は退職し現在自宅で治療中。

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